
大切に育てていた金魚が急に動かなくなってしまったり、なぜか次々と死んでしまったりすると、悲しい気持ちと同時に「何か悪いことの前触れかな?」「私の代わりに何かを背負ってくれたのかな?」と不安になってしまうこともありますよね。風水の世界では、金魚は金運の象徴であると同時に、飼い主の厄を代わりに引き受けてくれる「身代わり」の役割を持つとも言われています。

特に、気の入り口である玄関に置いている水槽の金魚が死ぬことや、特定の黒い金魚だけが弱ってしまう現象には、スピリチュアルなメッセージが隠されていると考える方も少なくありません。また、2024年から始まった「第九運」という新しい時代の流れにおいて、金魚の数や病気への対処法がどのように運気に影響するのかも、風水に関心のある方にとっては気になるところだと思います。
この記事では、金魚と風水の関係について、不思議な言い伝えと現実的な飼育のポイントの両面から、私なりに調べたことを詳しくお話ししていきたいと思います。
記事のポイント
金魚は風水で身代わりになる?意味と効果

古くから「金運(金魚=金余)」のシンボルとして愛されてきた金魚ですが、実はそれだけでなく、私たちを守ってくれる不思議な力があるとも信じられてきました。ここでは、金魚が持つ「身代わり」としての側面や、色や数が持つ風水的な意味合いについて、伝統的な考え方と少し現実的な視点を交えて見ていきましょう。
金魚が死ぬのは身代わりのサインなのか

可愛がっていた金魚が突然死んでしまうと、ショックを受けると同時に「自分の身に何か起こるはずだったのを、この子が引き受けてくれたのではないか」と感じることがあります。風水やスピリチュアルな視点では、確かにそういった解釈をすることがあるんです。
悪い気を吸収する「フィルター」の役割
生き物は空間の「気」に敏感だと言われています。特に水の中で暮らす金魚は、水というエネルギーを記憶しやすい媒体を通して、環境の影響をダイレクトに受けます。そのため、家の中に悪い気(邪気)が入ってきたときや、飼い主さんの運気が下がってストレスフルになっているときに、金魚がそのマイナスのエネルギーをフィルターのように吸収し、結果として命を落とす=「厄落とし」をしてくれたと考える説があります。
昔からの言い伝え 中国の古い風習などでも、魚が死ぬことは「財産の損失を防いだ」あるいは「災厄を代わりに受けた」として、感謝して弔う文化があったようです。いわば、家族に降りかかるはずだったトラブルを、小さな体で受け止めてくれたと捉えるわけですね。
環境心理学的な視点も忘れずに
ただ、ここで大切なのは、すべてを「身代わり」で片付けないことです。現実的な視点で見れば、私たちの心が乱れているときは、水槽掃除がおろそかになったり、餌をあげすぎて水質を悪化させたりしがちです。金魚の不調は、私たちの「心の余裕のなさ」を映し出す鏡なのかもしれません。「守ってくれてありがとう」と感謝する気持ちは持ちつつも、飼育環境に物理的な問題がなかったか冷静に見直すことも、私たちにできる責任ある行動かなと思います。
風水的に良い金魚の数は何匹か

金魚を飼うとき、「何匹にするのが一番運気が上がるの?」と迷うことはありませんか?風水には「数」にも意味があり、目的に応じておすすめされる匹数が異なります。ここでは「河図(かと)」と呼ばれる伝統的な図に基づいた吉数をご紹介します。
| 匹数 | 五行の属性 | 風水的な意味 |
|---|---|---|
| 1匹 | 水 | 「一白水星」に通じ、財運のスタートや恋愛運に良いとされます。 |
| 6匹 | 金 | 「六白金星」に通じ、金は水を生む(金生水)ため、非常に縁起が良いとされます。 |
| 9匹 | 火 | 「九紫火星」に通じ、発展や名誉、そして現在の「第九運」において最強の数と言われています。 |
「1匹」や「6匹」が良いとされるのは、これらが水を強め、財運を活性化させる数だからです。また、これからの時代は「9」も非常にパワーがあります。ただし、これはあくまで象徴的な数字です。小さな水槽に無理やり9匹入れて過密飼育になり、水が汚れてしまっては元も子もありません。水槽の大きさに合わせて、金魚がのびのび泳げる数を優先するのが、結果的に一番の開運になりますよ。
黒い金魚が持つ邪気払いの役割

金魚といえば赤やオレンジを思い浮かべますが、風水において「黒い金魚(黒出目金やオランダ獅子頭の黒など)」は特別な役割を持っているとされています。それはズバリ、「邪気払い」と「魔除け」です。
陰陽バランスを整える最強の布陣
赤い金魚が「陽」の気で幸運や金運をポジティブに呼び込むのに対し、黒い金魚は「陰」の性質を持ち、悪い気を吸収してトラブルを未然に防いでくれると考えられています。そのため、本格的な風水を取り入れる方の中には、以下のような組み合わせを実践する方もいます。
- 赤8匹 + 黒1匹:末広がりの発展(8)と、守りの黒(1)で攻守のバランスをとる
- 全ての災厄除けに黒1匹:最近ついていないと感じる時に、あえて黒い金魚を迎える
もし、他は元気なのに黒い金魚だけが先に死んでしまった場合は、それこそ「強い邪気から守ってくれた」と解釈されることが多いようです。黒い金魚は、水槽のガードマンのような頼もしい存在なんですね。
玄関に水槽を置く風水の効果と注意点

「玄関に水槽を置くとお金持ちになる」なんて話、聞いたことありませんか?玄関は家の「顔」であり、すべての気が入ってくる入り口(気口)です。ここに「水」を置くことで、外から入ってくる財の気を呼び込み、家の中に循環させることができると言われています。
玄関水槽のメリット ・財位(財が集まる場所)になりやすく、金運アップ効果が高い ・水のゆらぎと魚の動きが、停滞しがちな気を活性化させる
温度変化と振動には要注意
ただし、飼育面での注意点もたくさんあります。玄関は外気温の影響をモロに受けやすく、夏は暑く冬は極寒になりがちです。また、ドアの開閉による「バン!」という振動は、水中の金魚にとって地震のようなストレスになります。 風水的に良くても、金魚にとって過酷な環境であっては本末転倒です。玄関に置く場合は、必ずオートヒーターで水温を一定に保ったり、ドアの開閉が静かになるようクッション材を貼ったりする工夫が必要です。
第九運における金魚飼育のポイント

風水には「三元九運」という時間のサイクルがあり、2024年からは「第九運」という新しい20年間のサイクルに入りました。第九運は「火」の気が支配する、情熱や精神性が重視される時代です。
火の時代だからこそ「水」が重要
「火」の時代において、「水」の気を持つ金魚はどう扱えばいいのでしょうか? 火の勢いが強すぎると、社会全体でイライラが募ったり、争いが増えたりすると言われています。そこに適度な「水」があることで、火の暴走を抑え、バランス(水火既済)を整えることができると考えられます。
つまり、これからの20年間、金魚水槽は単なるインテリアではなく、「心の安らぎ」や「癒やし」を提供し、精神バランスを保つための重要なアイテムになり得るのです。ただし、水が汚れていると「火」と喧嘩して悪い気が増幅してしまうので、今まで以上に「水の透明度」と「美しさ」を保つことが、第九運の波に乗るポイントになるかなと思います。
金魚が風水で身代わりした後の対処法

もしも金魚が亡くなってしまったら、私たちはどうすればよいのでしょうか。ここでは、悲しみを乗り越えて運気を落とさないための供養の方法や、次に繋げるための環境の見直し方についてお話しします。
金魚が死んだ時の供養と埋葬方法

金魚が亡くなったとき、一番大切なのは「感謝の気持ち」です。「悪い気を持って行ってくれてありがとう」と心の中で唱えながら、丁寧に扱ってあげましょう。
昔ながらの方法としては「庭の土に埋める」のが一般的でしたが、現代の住宅事情や環境配慮の観点からは注意が必要です。私有地のお庭がある場合は、植物の近くなどに深く埋めて土に還してあげるのも良いでしょう。しかし、マンションのベランダや公園、そして絶対にやってはいけないのが「川への放流」です。

【重要】避けるべき行動 ・川や池への放流:死骸であっても病原菌を拡散させる恐れがあり、生体であれば生態系を壊してしまいます。 ・公園などの公共の場所への埋葬:法律違反(不法投棄)になる可能性があります。
環境省も、飼っている魚を野外に放流しないよう強く呼びかけています。たとえ日本の在来種に近い金魚であっても、自然界にとっては「外来種」となり得るからです。
(出典:環境省 中国四国地方環境事務所『あなたが飼っている魚を放流しないでください』)
現実的な供養の形
プランター葬(植木鉢に土を入れて埋葬する)という方法もありますが、臭いや虫の発生など衛生面での管理が必要です。現実的には、真っ白な紙や布に包み、塩でお清めをして、感謝を込めて自治体のルールに従って処分(可燃ごみ等)することが推奨されています。「ゴミとして出すなんて」と抵抗があるかもしれませんが、心を込めて送り出すそのプロセスこそが、何よりの供養になると私は思います。
水槽の水質管理と環境を見直す重要性

金魚が亡くなった後、残された金魚たちのためにも、すぐにやるべきことは水槽環境のチェックです。風水的な「身代わり」と捉える場合でも、物理的な原因(水質悪化や病気の蔓延)がなかったかを確認することは、飼い主としての責任です。
チェックすべき3つのポイント
| チェック項目 | 具体的な確認内容 |
|---|---|
| 1. アンモニア・亜硝酸 | ろ過バクテリアが機能しているか、試験紙などで確認しましょう。特に立ち上げ初期はこれらが猛毒となり死因のNo.1になります。 |
| 2. 水温の変化 | 昼夜の寒暖差が激しくなっていませんか?変温動物の金魚にとって、1日で5℃以上の変化は命取りです。 |
| 3. 酸素不足 | 金魚が水面で口をパクパクさせていませんか(鼻上げ)?エアレーション(ブクブク)を追加して酸素を供給しましょう。 |
水が白く濁っていたり、生臭い嫌な匂いがしたりする場合は、水槽内のバランスが崩れています。この状態は風水的にも「澱んだ水」となり、運気を下げてしまいます。半分程度の水換えを行い、フィルターを掃除するなどして、「清らかな水」を取り戻すことが、最善の厄落としになります。
金魚の病気を防ぐストレスケアの方法

金魚は意外と繊細で、ストレスが原因で免疫力が下がり、白点病や転覆病などの病気になってしまうことがあります。「身代わり」云々の前に、金魚が快適に暮らせているかを見直してみましょう。
例えば、以下のようなことはありませんか?
- 水槽を叩いたり、頻繁に覗き込んだりしている(振動や視線は恐怖です)
- テレビやスピーカーの近くで、常に重低音が響いている
- 夜遅くまで部屋の電気がついていて、金魚が休めない
これらはすべて金魚にとって大きなストレスです。風水では「住環境を整えること」が開運の基本ですが、それは金魚にとっても同じこと。静かで落ち着ける場所に水槽を移動させたり、夜は水槽に布をかけて暗くしてあげたりする。そんな「思いやり」のある行動が、結果として金魚を長生きさせ、良い気を育むことに繋がるはずです。
減った金魚を補充する際のルール

「数が減ってしまったから、寂しいしすぐに新しい子をお迎えしなきゃ!」と焦る気持ち、わかります。特に「9匹にしたい」などのこだわりがある場合はなおさらですよね。
でも、ちょっと待ってください。金魚が死んでしまった直後の水槽は、病原菌が残っていたり、水質が不安定だったりする可能性が高いです。その状態で新しい金魚を入れても、またすぐに弱ってしまう「負の連鎖」が起きかねません。
新しい金魚を迎えるタイミングと手順 ・期間をあける:水質が安定し、残った金魚が元気になってから(最低でも2週間?1ヶ月程度) ・トリートメント:買ってきた金魚をいきなり本水槽に入れず、別の容器で1週間ほど様子を見て(薬浴や塩浴など)、病気を持ち込まないようにする ・リセットの場合:一度水槽を丸洗い・消毒した場合は、バクテリアが定着するまで時間をかける
風水的にも、環境が整っていない場所に新しい命を入れるのはお勧めできません。まずは環境を立て直すこと。それが完了してから、新しいご縁を迎えるのが良いでしょう。
金魚の風水と身代わりに関する総括

今回は、金魚が風水的に「身代わり」になるという話や、飼育環境の整え方についてお話ししてきました。
金魚が私たちの不運を代わりに引き受けてくれる──それは、科学的に証明できることではありません。でも、水槽という小さな世界の中で懸命に生きる彼らの姿を見ていると、私たちの心が癒やされ、ざわついた気持ちが静まるのは事実です。その「心の安定」こそが、トラブルを回避し、幸運を呼び込む一番の鍵なのかもしれません。
もし金魚が亡くなってしまったら、「守ってくれてありがとう」と感謝して、次はもっと快適に過ごせる環境を作ってあげること。そうやって命と向き合う優しい気持ちが、あなたの運気をより良い方向へ導いてくれるはずですよ。



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